テレビ制作Ⅱ「音楽番組制作」
平成23年度 前期・授業リポート
~音楽番組の制作課題にあたって~
■担当教授:鈴木康弘
2年次の前期課題では、ドラマ制作に引き続いて、スタジオでの音楽番組の制作に取り組みます。
この音楽番組の制作目的は、楽曲のカメラ割りを考えながら、カメラワークや照明効果をどのように映像の中に落とし込むか、その演出表現を試すところにあります。機械的にカメラ割りをするのではなく、曲のイメージや曲調に合わせた、見せる演出を考えて欲しいと思っています。
また、簡単な番組として形に仕上げることも目指しています。番組は、音楽2曲と歌手とのトーク、MCなどで構成して15分の音楽番組に仕上げます。形としては単純ですが、まだ2年生の前期ということで、スタジオにおける制作経験も少ないため、合わせてスタジオにおけるスタッフワークのトレーニングも兼ねています。
〜音楽番組『BEAT ON BINGO』制作〜
■ディレクター:曽田隼司
(平成23年度放送学科2年/テレビ制作専攻)
「ディレクターの仕事」
ディレクターの仕事とはなんだろう。今回、音楽番組制作という課題の中で、私がディレクターに挑戦することになったときそう思った。番組の流れを決めること?台本を書くこと?BGMを決めること?小道具を作ること?私はどれも該当しているようでしていないのだと思った。そのすべての仕事を各担当者に振り分け、最終的に決定を下すこと。それがディレクターの仕事なのだなと思った。
私がこの決定をすると、番組の出演者が決まる。この決定をすると番組のセットが決まる。決断を迫られる度に迷い、戸惑ったが、私が決定を下さない限りは番組作りは進行しない。私の意思で何かが決まってしまうのはとても怖いことで、それには勇気がいるのだなと強く感じた。前に進んでみると次の決断を迫られる。
収録日までの作業段階ではディレクターをやると命が削れるようだと感じたのだが、収録を終えてみるとそこには達成感しかなかった。そしてまた挑戦したいと思った。
〜音楽番組『Back to』制作〜
■ディレクター:三浦大輝
(平成23年度放送学科2年/テレビ制作専攻)
振り返ってみると、時間がなかったというのが感想です。
グループのみんなと話し合いを重ねては、新たな課題が生まれ修正していくの繰り返しでした。スタッフに「ここどうするの?」と聞かれディレクターである僕自身が気づかされたり、仕事の割りふりがスムーズじゃなかったりで。美術・照明など「任せる」と言ったのに注文が細かくて戸惑わせてしまったり、そんなことなら自分でやれって話ですよね。頼るところは本当に頼らせてもらって「結局は1人で番組作りなんて絶対にできない」ってことを身をもって学びました。そうやってイメージを共有していくなかで、最も大切なのは「伝える」ということ。それが出来ずにイライラした日々もありました。本番になると、カメラ割りと言ってもそれは仮のものであって、決められた通りにやるのではなく「今、この場面でどんな画が欲しいのか」即時の判断力がとても必要です。そういった、生放送いわゆるリアルタイムの弱みであったところを今後は強みに変えていきたいですね。せっかく日藝にきているのに恥をさらすことを恐れていたりしたら何も始まらないし、失敗してもそこから学べばいいんじゃないかと。今回の経験は技術的なことはもちろんのこと、人間的にも僕を成長させてくれました。
〜音楽番組『華うた』制作〜
■ディレクター:鈴木香澄
(平成23年度放送学科2年/テレビ制作専攻)
私が音楽番組の演出をやろうと思ったきっかけは、「日芸にいても自分から動かなければ意味がない」と思っているからです。
日芸に入って安心してしまうのはとても勿体無いことで、大切なのはそれから何をして何を得るかだと思います。何かを得るためには、積極的な、いい意味で貪欲な姿勢を保つべきだと思います。そこで私は「どうせやるなら、やりがいある責任の重い役割を!」という考えから演出をやることに決めました。
とくにテレビ制作はスタッフワークが大切な専攻です。他専攻は個人作業の部分が大きいと聞きますが、その場合みんなが大体同量の仕事をすることになります。ところがテレビ制作は極端に言ってしまえば、週に1回授業に出てその場でなんとなく仕事をこなすだけでも乗り切れてしまいます。逆にやる気さえ出せば、常に番組のことを考えるようになり仕事も毎日忙しくあります。そうすることで、ただこなすだけでは得られないものがあると思います。たとえば終わったあとの達成感などがそうです。どうせやるなら、たくさんのことを得たほうが有意義な時間だと思います。
今回の20人近くスタッフがいる大規模な番組制作で演出をやるのは初めてだったので、私なりに気をつけたことがいくつかあります。一つは、スタッフ全員が番組を確実に把握できるようにすることです。必要なスタッフだけでもマメに会議し、内容を全員に連絡しました。もう一つは、スタッフにしっかりと仕事を振ることです。演出がすべてこなすには絶対的に時間がなく、全体を見られなくなってしまう恐れもあります。スタッフも仕事を与えられなければ番組を理解しにくくなってしまいます。各スタッフに仕事を振ることが互いのためであり、番組のためだと思いました。
それにしても演出は大変に仕事が多く、精神的にもきつい部分がありました。しかし今回はスタッフ一人一人が積極的に動いてくれたことが救いだったので感謝しています。演出は全体を「見る」ことが大切だと思いますが、見落としてしまった部分にスタッフが気付いてくれたりして、とても頼りになりました。スタッフワークはうまくいったのではないかと思います。なにより、心から楽しかったです。これからも、やりがいのある仕事に積極的に取り組みたいと思います。